札幌地裁にて和解勧告出る!

本日(3/12)札幌地裁にて和解勧告が出ました。

以下に全国原告団・弁護団の声明を転載いたします。

全国B型肝炎訴訟北海道訴訟の和解勧告についての声明札幌地裁・和解勧告

全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団

本日、札幌地方裁判所は、全国B型肝炎訴訟・北海道訴訟について、和解勧告を行いました。

裁判所は、従前より、本件は和解による解決が望ましいとの考えを示していましたが、本日、原告・被告双方に、次回期日を目途に、和解協議に入れるか否かについて検討されたいと、正式に和解の勧告をしたものです。

この勧告で注目すべきは、裁判所が「和解協議にあたり、救済範囲を巡る本件訴訟の各争点については、その救済範囲を広くとらえる方向で臨む」との指針を示したことです。

これまで裁判所は、進行協議の中で原告被告双方の意見を聴取しながら、本件訴訟における主要な争点について整理を行ってきましたが、裁判所は、最高裁判決で確定している国の責任を前提として、被害者を広く救済すべきであるとの立場に立って、和解を勧める姿勢を明らかにしたものです。私たちは、この裁判所の姿勢を大いに歓迎するものです。

本訴訟が提起されてすでに2年が経過しました。この間、すでに北海道訴訟で3名、全国で6名の原告が亡くなっています。現に病状重篤な原告も多数います。本件の解決には一刻の猶予も許されないのです。

「いのちを守りたい」と鳩山首相は何度も国会で演説しています。にもかかわらず、誤った国の行為によって原告たちは命を奪われ、奪われようとしているのです。守るべき命がここにあります。原告たちの命を守らずして、「いのちを守りたい」とは到底言えません。

私たちは、被告国が、今回の和解勧告を受け入れ、B型肝炎訴訟を全面的に解決する方向に姿勢を転換し、一日でも早く和解を実現させること、そして、そのために、原告・弁護団との協議をただちに開始することを強く求めるものです。

2010年(平成22年)3月12日