基本合意に定められなかったケースにつき和解が成立しました

11月22日の東京地方裁判所での和解期日において、国との間の基本合意で定められなったケースについて、和解が成立しました。全国B型肝炎東京訴訟弁護団が全国に先駆けて取り組んできたケースであり、2011年6月28日の基本合意及び特措法の「枠外」の事例での和解であり、救済の対象者を広げる画期的なものです。

今回、「枠外」で和解が成立したのは、①父子感染、②三次感染(親子3代目の感染)、③母親が既に死亡しており、84歳5カ月での限られた血液データしかないケースの3つです。

今後も弁護団は少しでも多くの被害者を救済すべく、訴訟活動を続けます。

 

2013年11月22日の記者会見風景
写真は,記者会見を行った柳沢尚武弁護士(中央),菅俊治弁護士(向かって右),村越芳美弁護士(向かって左)

NHK首都圏ニュースや新聞で大きく報道されました。

以下、NHKのHPでの報道内容をご紹介いたします。

【NHKのHPhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20131122/k10013275141000.htmlで2013年11月22日配信】
B型肝炎を巡る集団訴訟で父から子への感染と3世代にわたる感染の2つのケースについて、国が救済の対象とすることで、東京地方裁判所で和解が成立しました。
弁護団によりますと、これらのケースで和解が成立するのは初めてだということです。
和解が成立したのは、予防接種を受けた父親からB型肝炎に感染した10代の男性と祖母が予防接種を受け、その後、母を経て感染した小学生の女の子のケースです。
B型肝炎を巡る集団訴訟では、おととし、国が責任を認め、被害者を救済することで基本合意が成立しましたが、父子感染と3世代にわたる感染については、合意の内容に明記されていなかったため、患者側が救済の対象と認めるよう訴えていました。
患者側の弁護団によりますと、この2つのケースについて、22日、東京地方裁判所で、基本合意と同じ内容で国との間で初めて和解が成立したということで、2人には今後、1250万円が支払われます。
国は救済の対象となる被害者をおよそ45万人と推計していますが、22日の和解によって、今後、救済される患者が増える可能性があります。
弁護団は、「基本合意に当てはまらないと諦めている人がいるが、個別に認められる場合があるので、訴え出てほしい」と話しています。