全国初の事例(母子感染→父子感染による「3次感染」)で国と和解。

3次感染和解ニュース
記者会見する柳沢尚武東京弁護団長(右)と菅俊治東京弁護団事務局長(左)。

本日、東京地方裁判所において、過去の予防接種において感染させられた祖母から、父、子へと「母子感染」と「父子感染」によって「3次感染」した被害者について、国が責任を認めて和解に応じました。このような事例では全国で初めての和解です。

国と全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は平成23年6月に「基本合意」をむすび、どのような方がB型肝炎訴訟の救済対象になるのかが決まりました。
その「基本合意」の内容にもとづき、過去の集団予防接種における注射器連続使用の被害者である、B型肝炎ウイルスのキャリア・患者の方々に「給付金」の支給が行われています。

「基本合意」においても、集団予防接種によって持続感染した方(母親)から「母子感染」した方(出産時に感染した方)は2次被害者(2次感染)として救済対象になっていました。
また、その後、「父子感染」の2次被害者についても、また、2度の「母子感染」によって感染させられた3次被害者の方についても東京原告団・弁護団において和解が実現し、救済対象が広がっています。

本日、国と和解できた方は、被害者(祖母)から「母子感染」した父親から「父子感染」した3次被害者の方になります。このような3次感染者の和解は全国で初めてであり、また、救済対象が広がりました。

国と「基本合意」をむすんだ当事者である全国B型肝炎訴訟東京弁護団では、「基本合意」を満たす方の早期救済(給付金の手続き等)の活動とともに、「基本合意」の精神をくみとり、「基本合意」においては救済の対象と明確には書かれていない事例の方についても、救済対象とすべく活動を続けています。
B型肝炎キャリア・患者のみなさんは、全国B型肝炎訴訟弁護団の弁護士までご相談ください。他の法律事務所でことわられた方もあきらめる前に一度ご相談ください。

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(7/1加筆)
この日、6月16日の和解数ですが、患者数30(原告数37)です。
病態別の内訳では、死亡3人、肝がん3人、肝硬変(軽度)2人、慢性肝炎11人、無症候性キャリア11人となっています。