B型肝炎訴訟・基本合意一周年記念集会が開催されました

2012年6月28日基本合意一周年記念集会

国と原告団・弁護団が基本合意をむすんでから、ちょうど一年の6月28日、東京都内で基本合意一周年記念集会が開かれました。
政府を代表して細野豪志大臣が、また、基本合意をむすんだ菅直人前首相があいさつしました。他にも、支援してくださっているお医者様や団体・支援者の皆様、そして、民主党、自民党、公明党、みんなの党、共産党、社民党などの国会議員の方からもごあいさつやメッセージがよせられました。

集会で採択したアピールは下記のとおりです。

1 昨年6月28日、私たちは3年以上にわたる裁判の末、国との間で基本合意を締結しました。これにより、集団予防接種の際の注射器の使い回しによってB型肝炎ウイルスに感染した被害者の救済がはじまりました。基本合意は、除斥期間への対応など不十分な内容も含まれるものの、基本合意を勝ち取ることができたのは、それまでの裁判内外の活動を支えてくださった関係者の方々のお力添えによるものです。改めて、基本合意締結にご尽力いただいた皆様に御礼を申し上げます。

2 もっとも、厚労省や法務省の人的体制が不十分であることや、国が裁判に提出を求める資料が不必要なまでに膨大かつ子細にわたるため、和解は遅々として進んでいません。全国の原告5184名に対し、和解が成立したのは僅か470名(2012年6月27日現在)と、全原告数の一割にも達していません。私たちは、一刻も早い和解成立のため、厚労省の人的体制の強化と提出資料の合理化を求めます。

3 また、原告団及び弁護団は、今後の恒久対策として医療費助成の拡充や差別・偏見の解消を訴えており、7月には厚労大臣協議を予定しています。さらに、集団予防接種の注射器打ち回しが是正されなかった真相究明の検証会議もすでに2回目が開かれ、ようやく検証作業がスタートしつつあります。私たちは、今後の恒久対策及び真相究明作業が原告団及び弁護団の意見を十分に採り入れたものになるように求めます。

4 私たちは、今後和解の迅速化、医療費助成制度の創設や差別・偏見の解消措置などの恒久対策、真相究明作業の充実などを求めるとともに、B型肝炎訴訟の枠組みで救済されない被害者、ひいてはすべてのウイルス性肝炎患者の救済を求めて活動していくことを本集会で改めて宣言します。

2012(平成24)年6月28日
全国B型肝炎訴訟原告団 全国B型肝炎訴訟弁護団