和解済み原告の声

信頼と行動力、そして真の意味でB肝患者のことを考えてくれている弁護団

 私は数年前に肝硬変の宣告を受けました。仕事や生活のこと、今後の人生のこと・・・、とにかく大きなショックを受けました。その時に目にした「B型肝炎訴訟」の小さな新聞記事。パソコンを使って厚労省ホームページで調べ、全国B型肝炎訴訟弁護団を知りました。
 給付金を受けるには、国を相手として裁判をしなくてはなりません。難しいケースもあるはずです。裁判で和解して給付金を受けとるには、団結した弁護団が重要だろうと、私は直感したのです。

 東京弁護団に電話すると担当弁護士を紹介され、親切・丁寧に対応していただきました。そもそも「B型肝炎訴訟」に関する「基本合意」を国と締結し、私たちを救済する法律をつくってくれたのは、この弁護団の努力だったのです。私は、自分の訴訟のことも含めて「やれる!」と思いました。信頼と行動力と、そして真の意味でB型肝炎患者のことを考えてくれている弁護団であると判断したからです。

 この弁護団に依頼して提訴した原告たちは、みな仲間です。原告団の仲間たちとの交流は楽しく、うれしい。病気や薬のことなど、気軽に相談しています。
 弁護団は、単に個別の患者の訴訟を和解させるだけでなく、肝炎患者の治療環境を改善する活動や、ウイルス性肝炎患者に対する社会の偏見をなくすための啓蒙活動なども活発に行なっています。患者の明日に、光りを与えようとしてくれているのです。
 おかげ様で私は、提訴から8ヶ月あまりで和解となり、当初考えていたよりはるかに短期間で決着することができました。

東京都
70歳代男性
病態:肝硬変

本音で病気のことを話せる場所があることが大きな喜び

 私は、B型肝炎ウイルスに感染していることを、家族・親戚・ごく親しい友人にしか話せませんでした。それでも思わぬところで多少の差別・偏見を受けた記憶から、病気のことは出来るだけ隠そうとしていました。
 ところが、提訴して、弁護団・原告団主催の勉強会や裁判の傍聴に参加するうちに、たくさんの仲間がいること、ごく普通に本音で病気のことを話せる場所があることがわかり、大きな喜びとなりました。そして何と言っても、患者である私たちを救済するためにサポートし、分け隔てなく接して下さる弁護団の先生方の存在はとても心強く、どこか負い目を感じながら生きてきた私にとって「堂々としていていいんだ」という勇気と、涙が出るほどの感動を与えてくれました。
 今では一病息災、出会いに感謝し、一日も早くすべてのウイルス性肝炎患者が救済され、安心して暮らせる社会になるよう願っています。

千葉県
50歳代 女性
病態:慢性肝炎

資料入手に難航。提訴はあきらめかけたが・・・

 2011年に給付金を受け取る訴訟があることを知りました。その訴訟で国との基本合意を勝ち取り特別措置法成立させたのは全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団であることを知りましたので、迷わず東京弁護団のホームページに写真が出ている柳澤団長に電話で連絡を取りました。柳澤団長より丁寧な説明を聞き早速提訴のための準備を開始しましたが、遠く九州で母親が認知症で施設に入所している上にクリアできない血液検査の条件もあり、資料入手に難航し提訴はあきらめ忘れかけていた時何度も何度も柳澤団長から電話があり別の方法で立証するのでと説得され、2013年5月に慢性肝炎で提訴しました。

 提訴後の7月末に肝細胞がんが見つかり、8月中旬に開腹による手術でがんを切除しましたのでその後肝がんに提訴し直しましたが、1年以内の2014年4月に和解となりその時は本当にびっくりしました。何度も柳澤団長から別の方法で立証するからとの電話がなければ諦めていたので、B型肝炎訴訟原告団・弁護団及び柳澤団長のご尽力に感謝に堪えません。

 また、家族や医師等の医療関係者に相談しにくい事や悩みなどを、B型肝炎訴訟原告団では同じ病気を持った原告同士で共有でき、経験者からは病気や治療法などのいろいろな知識を得られるなど大きな支えになります。近年、B型肝炎は良い治療薬が開発されてきて、飛躍的に患者の治療環境は良くなってきましたが、それでも未だ完治という状態までは達成されていませんので病気とは長く向き合っていかなくてはなりません。新しい治療法に関する医療講演会等もB型肝炎訴訟原告団では企画されており、その都度案内もあり大変助かっています。たとえ裁判で和解しても私たちの病気からは逃れることはできません。お陰様で私は同じ病気で悩む原告の仲間と一緒に語り会いながら病気と上手く付き合えております。本当に原告団に参加して良かったと思う毎日です。

千葉県
60歳代  男性
病態:肝細胞がん

最初は不安でいっぱいでした

 B型肝炎訴訟について恐る恐る弁護団事務所に資料を請求すると、必要とされる書類の一覧が届きました。最初は不安でいっぱいでしたが、担当をしていただける弁護士も直ぐ決まり、弁護士先生の穏やかなサポートと励ましで無事に提訴し、国と和解する事が出来ました。
 また、東京地方裁判所での裁判期日傍聴後には、弁護士の先生方が当日の裁判に関するレクチャーをしてくれる為、訴訟に関して深く知る事が出来ました。また、同じ病気で苦しむ人達との交流がその場で生まれ、悩みや治療に関して語り合う事が出来ました。

茨城県
60歳代 男性
病態:慢性肝炎

今も、厚生労働大臣とB肝患者のための協議の機会をもっている弁護団

 私は、給付金を受けとるための裁判をおこそうと考えた時、まず、自宅近くの法律事務所に相談に行きました。とても丁寧に対応していただきました。
 しかしその後、私たちが給付金を受けとることが出来る法律を大変なご苦労で勝ち取り、今も、厚生労働大臣とB型肝炎患者のための協議の機会をもっているのは、この全国B型肝炎訴訟弁護団であることがわかりました。わたしは、迷わず東京弁護団に連絡をとり、紹介された弁護団所属の法律事務所の先生に導き押し上げていただき提訴できました。
 いろいろなことで迷い躊躇している方々、私も最初は諦め消極的でした。でも、信頼できる弁護士さんに巡り会えた事に感謝しております。これまで、病気のことはひたすら隠して生きてまいりましたが、今は自分のこととして肯定的にうけとめております。
 みなさん、迷うことなくぜひ相談なさって下さい。

神奈川県
60歳代 女性
病態:肝がん

また生きる勇気を与えてもらいました。

 わたくしは、45歳で慢性肝炎を発症し、2011年63歳で肝臓がんの手術をしました。ニュースで集団予防接種の報道がありましたが、慢性肝炎を発症したとき、医師から『感染原因は母子感染でしょう』と言われていたので、関係ないと思っていました。しかし、B型肝炎が母子感染以外の注射器の使い回しで感染するとの報道は驚きでした。気になって弁護団に電話をして、集団予防接種による感染についてポイントを教えてもらいました。幸い母は元気でしたので、聞いてみると『肝炎を患ったことはない』と言うのです。弁護団に連絡すると、母の抗体検査で医学的な感染履歴が分かることを教えてもらいました。抗体検査で母は感染の履歴がありませんでした。弁護団に伝え、担当の弁護士を決めていただき提訴の準備に取り掛かりました。
 いくつかのハードルありましたが、その都度、担当弁護士に励まされ、なんとか提訴にたどりつくことができました。肝臓がんを手術したとき、10年後生存率は30%未満でした。今10年を経て、原告団の仲間や弁護団のみなさんと医療講演会や交流会などで正しい知識を学ぶことで、病状や自分自身を冷静に見つめることができ、また生きる勇気を与えてもらいました。感謝しています。

埼玉県
70歳代 男性
病態:肝臓がん

母子感染と思い込んでいたけれど・・・

 私はテレビのニュースでB型肝炎に関する集団訴訟和解を知りました。
しかし、以前に病院で「母子感染」と言われた事があり、自分はこの訴訟の対象外であると思い込んで日々が流れていきました。
 ある日、肝炎の治療助成に関する県からの郵送封筒にB型肝炎訴訟を扱う事務所に関するチラシが2枚入っていました。よく読むと、母親が訴訟対象の年齢に入る事がわかりました。「もしかしたら、母が対象ではないか?そして、私に母子感染?」と思い弁護士に相談することにしました。

 チラシの1枚を再度読み直して、全国B型肝炎訴訟東京弁護団が単なる法律事務所ではなく、色々な難題を乗り越えて多くの患者さん救済への道筋を立てた事がわかり、経験も豊富なのではないかと考え勇気を出して電話をしてみました。
 私の話をしっかりと聞いた上で、すぐに母と私の2人の血液検査のデータを送るように指示を受けて送った所、「当事者はお母さんではなく、あなたですよ。」との連絡が弁護士さんから入り愕然としました。母子感染の有無を検査しないまま、自分は対象外であると思い込み除斥間際に達するほどの時間を過ごしてしまい、もっと早くに弁護士さんに相談するべきだったと後悔しました。

 訴訟を起こすときの病態は慢性肝炎でしたので、その病態で手続きに入りました。
提訴後、膨大なカルテを弁護士の先生に届けたところ、それを読み込んでくれた先生から、「現在は慢性肝炎だけれど、過去に肝硬変であった可能性がある」と指摘されました。そこで、薬を服用する以前の最も悪い状態の時のことについて提訴することになり、肝硬変での訴訟となりました。
 和解までの間、弁護団の先生は諦める事なく和解へ向けて真摯に粘り強く交渉して下さいました。色々な案件に対処されてきた弁護団だからこそ、私の様な手のかかる案件も和解までの道筋を立てられたのだと思います。
 私が慢性肝炎を発症した時は、医療費助成制度が確立されておらず、高額なインターフェロン治療、保険適用前の薬を服用するなど治療に時間もお金も費やしていた事もあり、貯蓄をする余裕などありませんでしたので、和解が出来てとても安堵しています。

 訴訟を起こしてからは、弁護団事務局が送ってくださる全国原告団・東京原告団ニュースを通じて、また、原告団が企画してくれる医療講演会・患者交流会などで、自分の病気について、より理解する機会が持てる様になりました。他の人には話せなかった病気の事も、話せる機会がある事に気づかされ精神的にも助けられました。
 訴訟に関して「もしかして、自分はどうなの?」と思っている方がいらしたら、まずは勇気を出して相談をしてみる事をお勧めします。

神奈川県
50歳代 女性
病態:軽度肝硬変(現在は慢性肝炎)

弁護団の先生方が「何とか救済したい」との一心で頑張ってくれました。

 私は、正直のところ、提訴については、当初積極的ではありませんでした。従って、提訴までの期間が長引き、結果的にそれは大きな問題となっていました。そうした中で、私の担当であるK弁護士先生はじめ弁護団の先生方は「何とか救済したい」との一心で頑張ってくれました。
 結果として、大量のカルテの中から、提訴から19年数か月前の時点のカルテに「LC」(肝硬変のこと)の手書きの文字(当時は地元の病院に通院していましたが、そのカルテは全て手書き。しかも診察しながらのなぐり書き)を発見してくれました。
 弁護士の先生からは、「カルテにLCという重要な記載を発見したが、改めて病院の先生に、分かる限りの詳細を書いてもらおう。そうすれば、大きく前進する可能性がある。」とのことでした。 私自身、既に地元の病院から都内のT病院に移っていたのですが、前の病院の先生にお願いしたところ(勿論、弁護士の先生からも依頼して頂き)、医学的根拠を示して「軽度肝硬変」である旨を書面に書いてくれました。その書類を提出することにより、約8か月後に「和解」の提示があり、無事、私の「B型肝炎給付金問題」は解決しました。
 私が、この一件で気づいたことは、人生には「出会い」と「運」が重要であるということです。

 元々、肝炎の患者会に入っていたので、患者会等が主催する、医療講演会には参加していました。偶々、2014年11月末の医療講演会には弁護士の先生も来られており、その時に東京弁護団のK先生に出会いました。そして、これまた偶々、私は姉の血液検査結果を持っていました。その結果をK先生に見て頂いたところ、「是非、提訴して下さい。提訴する資格があります。」とのことでした。これは、私にとって、大きな転機になりました。
 「提訴すべき」と背中を押してくれたK弁護士先生、しかも書いた本人しか読めないようなカルテ(しかも長い通院を示す膨大な量のカルテ)を読みこんで重要な文字を発見してくれたK弁護士先生はじめ弁護団の先生方、それをフォローする診断書を書いてくれた病院の先生に改めて感謝の気持ちでいっぱいです。

埼玉県
70歳代 男性
病態:軽度肝硬変

皆同じ悩みを持ちながら生きている。自分だけじゃないと涙が出てきました。

 私は出産時の検査でB型肝炎と知りました。それ以来「何が原因で?なぜ自分が?人にもうつしてしまう?」そんな事がずっと頭の片隅にありながら年月が過ぎ、その後の産婦人科の入院時の区別的対応から、家族以外の友人にはB型肝炎の話をしないと決めました。
 ある時、ネットでB型肝炎訴訟の件を知りました。「何が原因で?なぜ自分が?」とずっと思っていたため、記事を読んでどうしてこの人たちは予防注射が原因だと立証できるのだろう?と疑問に思い、それを知りたい一心で東京弁護団へ問合せしました。
 当時は母も生きておりましたので、提出書類は全て揃いました。
 その後、予防接種が原因だという事が立証でき、無事和解することが出来ました。「何が原因で?なぜ自分が?」がはっきりして、今までのモヤモヤが無くなり、晴ればれとした気持ちになりました。

 和解後、原告団の患者交流会があることを知りました。同じB型肝炎の人とお話をし、友人にも主人にも聞くことが出来なかった色々な疑問、歯医者での区別の事や生命保険はどうしているのだろう?などの話を聞きたいと思い、出席しました。皆同じ悩みを持ちながら生きている事を知り、自分だけじゃないと涙が出てきました。

 そして、B型肝炎は、治る薬がまだ開発されていない事から、1人でも多くの患者の声を国に届けなければ、その開発費用も出ず、治る薬ができても医療費助成が無ければ、高額で飲めない薬になってしまう事も患者交流会で知りました。
 今は、同じB型肝炎に苦しむ皆と一緒に、一日も早く治る薬を飲みたいと強く思います。

茨城県
50歳代 女性
病態:慢性肝炎

専門医に定期検査に行くことが重荷ではなくなりました

 私はたまたま運良く全国B型肝炎訴訟弁護団のことを知り(何で知ったのかは今となっては記憶が曖昧ですが)、自分がs抗原プラスということがずっと頭に引っかかっていたものですから、思い切って電話をかけてみました。それまで弁護士さんとは無縁で緊張しましたが、優しく接してくださったので安心して提訴することができました。その後、弁護士さんから和解できるとのご連絡をいただきホッとしたのを覚えています。

キャリアで和解できて良かったことは、
1.年4回まで定期検査及び初・再診料が無料になる
2.HBVの母子感染を防止するための費用が支給される
3.同居家族(和解後に家族になったもの)の感染防止に係る費用が支給される
4.定期検査を受けるための交通費その他の費用として、年2回まで、定期検査1回につき1万5000円が支給される

という窓口負担のない受給者証が社会保険診療報酬支払基金からいただけたことです。これによって、専門医に定期検査に行くことが重荷ではなくなりました。
 もし迷っている方がいらしたら、まずは弁護団にご相談し前に進んでみることをお勧めします。

東京都
60歳代 女性
病態:無症候性キャリア